倉橋先生。
おお、甚太郎か。
どうした?
古典の勉強をする時の
おすすめの本を
教えてほしいのですが。
お主は本当に
勉強熱心じゃのう。
よし、よろしい。
指導者側が推薦する
本を紹介してあげよう。
✓倉橋先生おすすめの本5冊
・『シグマベスト理解しやすい古文』
・『シグマベスト理解しやすい漢文』
・『発展30日完成古文(高校初級用)』
・『発展30日完成漢文(高校初級用)』
・『古文単語ゴロゴ』
この5冊がなぜおすすめなのかを解説します。
✓高校の成績を上げるのにピッタリな本2冊
次の2冊がおすすめです。
①秋山虔編『シグマベスト理解しやすい古文』(新課程版) 文英堂 2013/3
この本が、なぜ学校の成績を上げるのにピッタリなのかというと、教科書に収録されている古典作品のほとんどを、分かりやすく解説しているからです。
どんな作品が収録されているかと言うと、こんな感じ。
・『竹取物語』「かぐや姫の誕生」/「かぐや姫の昇天」
・『伊勢物語』「筒井筒」/「東下り」
・『徒然草』「つれづれなるままに」/「神無月の頃」/「九月二十日の頃」
・『方丈記』「行く川の流れ」
・『十訓抄』「大江山」
・『土佐日記』「門出」/「帰京」
・『源氏物語』「桐壺」/「若紫」
・『枕草子』「春はあけぼの」/「香炉峰の雪」・「中納言まゐり給ひて」
・『更級日記』「源氏の五十余巻」
・『平家物語』「祇園精舎」/「木曾の最期」
・『大鏡』「花山院の出家」/「伊周・道長の競射」
・『奥の細道』「旅立ち」/「平泉」
・『玉勝間』「師の説」
これら以外にも、『万葉集』や『古今和歌集』、俳諧なども解説しています。
高校で三年間、古文を勉強するなら、買っておいて損ない内容で、中学校で学習する「かぐや姫の誕生」や「祇園精舎」、「旅立ち」なども収録されているので、中学生の頃から買っても、問題ないです。
また、教育実習で古文を教える実習生が、予習のために勉強するのにも最適な一冊です。
✔こんな人におすすめ
・学校の定期テストの点数を上げたい人
・教育実習で古文をやる人
②鎌田正編『シグマベスト理解しやすい漢文』(新課程版) 文英堂 2013/3
この本は、上で紹介した本の姉妹本です。
こちらも、教科書に収録されている漢文や漢詩を分かりやすく解説しています。
どんな作品が収録されているかと言うと、こんな感じ。
・『戦国策』「漁父之利」/「蛇足」・「狐借虎威」
・『唐詩紀事』「推敲」
・『孟子』「五十歩百歩」
・『史記』「四面楚歌」
・『列子』「朝三暮四」
・『十八史略』「臥薪嘗胆」/鶏鳴狗盗
・唐詩「黄鶴楼送孟浩然之広陵」/「江雪」/「春曉」/「江南春」/「香炉峰下新卜山居草堂初成偶題東壁」
これら以外にも、『論語』や『老子』、『荘子』などの有名な箇所も解説しています。
重要句法集や入試問題もあり、これ1冊で、受験勉強もカバーできる優れものです。
✔こんな人におすすめ
・学校の定期テストの点数を上げたい人
・漢文の参考書を1冊で抑えたい人
≫「理解しやすいシリーズ」と教科書ガイドとの違い
ここまで読んで、「教科書に収録されている作品を解説しているなら、教科書ガイドを買った方がいいじゃん」と思った方がいると思いますが、それでもなお、この2冊をおすすめするのは、見やすいデザインと要点を絞った解説があるからです。
教科書ガイドは、文法事項をすべてを解説しているため、どうしても文字の量が多くなってしまい、辞書的な内容になってしまいます。
紹介した2冊は、絵や図、年表などをふんだんに使い、飽きない内容となっていて、3年間使う上でやはり良い本だと言えます。
✓古典の基礎学力を上げるのにピッタリな本2冊
次の2冊がおすすめです。
③芦田川康司編『発展30日完成古文(高校初級用)』日栄社 2003/11
初級用ということで、歴史的仮名遣いや動詞や形容詞などの活用を確認できるだけでなく、重要な動詞や形容詞、名詞などもページを割いて解説しています。
絵などはありませんが、この本の魅力はシンプルで、お値段がリーズナブルな所です。
✔こんな人におすすめ
・古文の参考書にお金をかけたくない人
・短い参考書をやって達成感を得たい人
④佐藤雅一編『発展30日完成漢文(高校初級用)』日栄社 2003/11
この本も初級用ということで、返り点の付け方から、漢文の構造の説明、再読文字や句形などもまんべんなく解説しています。こちらも、お値段がリーズナブルで、買っておいて損ない本です。
✔こんな人におすすめ
・漢文の参考書にお金をかけたくない人
・短い参考書をやって達成感を得たい人
✓古文単語を強烈なインパクトで覚える本1冊
⑤板野博行著『古文単語ゴロゴ』スタディカンパニー 2013/7
古文の単語帳としては、超有名な一冊。インパクトの強いゴロとそれに合わせた絵で古文単語を覚えていきます。
学校の先生によっては古文単語を語呂で覚えるなんて邪道だと否定的な人もいますが、実は語呂で言葉を覚えることは江戸時代からの伝統です。
江戸時代の往来物(初等教育の教科書)の『小野篁歌字尽』(おののたかむらうたじづくし)には、漢文によく登場する「己」と「巳」と「已」の覚え方として、「すでにかみ おのれはしもにつきにけり みはみなはなれ つちはみなつく」という5・7・5・7・7の和歌で暗記できるようにしています。
私の藩校の講義でも使わせていただいています。
✔こんな人におすすめ
・気軽に古文単語の勉強をしたい人
・短期間で古文単語を覚えて、忘れないようにしたい人
先生、ありがとうございました。
さっそく探してみます。
おお、そうか。
ところで、そなたが
手に持っているのは
何かな?
あっ、これですか?
これは、ウリ型の
タブレットです。
さっそく、メルカリで
落とします。
おお…。
そうか…。
買うんなら…。
何でもいいぞ…。
✓記事で紹介した本5冊(Amazonのリンクです)