お断り:この記事には、最初に倉橋先生とゆかいな仲間たちの戯れがあります。お急ぎの方は、上にある目次の見たい項目をクリックすると、その解説に飛びますので、そちらをご利用ください。なお、解説は真面目にしております。
✔この記事で解決できること
・ひらがなで書き下す所が分かります。
・重要表現が分かります。
・現代語訳が分かります。
・定期試験でよく聞かれる所が分かります。
✔この記事で解決できること
・ひらがなで書き下す所が分かります。
・重要表現が分かります。
・現代語訳が分かります。
・定期試験でよく聞かれる所が分かります。
そこの侍、止まれ!!
えっ?
私ですか??
私ですか??
そうだ!!
貴様は、我が主君の馬を
貴様は、我が主君の馬を
死なせただろー!!
ん??
人違いじゃないですか?
人違いじゃないですか?
私、馬育てたこと
ないですよ。
えっ?
馬面なのに?
せっかくこの戈で
撃とうとしたのに。
失礼な!!
誰が馬面ですか!!
そういえば馬の世話人を
戈で撃つ話があったなぁ。
その話、知らない。
聞きたいなあ。
この戈で脅すから
話してください。
脅さなくても
話しますよ。
聞いていって
ください。
「雑説」本文
「景公之馬」書き下し文
※カギカッコの中のひらがなは現代仮名遣いの読み仮名です。色が付いている箇所は漢字をひらがなで書き下す箇所です。助詞と助動詞はひらがなで書き下します。
①景公(けいこう)馬有り。
②其(そ)の圉人(ぎょじん)之(これ)を殺す。
③公怒り、戈(ほこ)を援(と)りて、将(まさ)に自(みずか)ら之を撃たんとす。
④晏子(あんし)曰(い)はく、「此(こ)れ其の罪を知らずして死す。
⑤臣(しん)請(こ)ふ、君の為(ため)に之を数(せ)め、其の罪を知らしめて之を殺さん。」と。
⑥公曰はく、「諾(だく)。」と。
語釈
語句 | 品詞と意味 |
①の文章 | |
景公 | 人名。春秋戦国時代の斉の君主。 |
②の文章 | |
其ノ | 名詞。読みは「そ(の)」。指示語で、ここでは「景公」を指す。 |
圉人 | 名詞。読みは「ぎょじん」。意味は「馬の世話係」。 |
之 | 名詞。読みは「これ」。指示語で、ここでは「馬」を指す。 |
③の文章 | |
援リテ | 動詞。読みは「と(りて)」。意味は「手に取って」。 |
戈 | 名詞。読みは「ほこ」。先端に両刃が付いた武器。 |
将ニ | 再読文字。読みは「まさ(に)~す」。意味は「~しようとする」。 |
自ラ | 副詞。読みは「みずか(ら)」。意味は「自分で」。 |
之 | 名詞。読みは「これ」。指示語で、ここでは「圉人」を指す。 |
④の文章 | |
晏子 | 人名。斉の宰相。すぐれた見識をもった政治家として知られる。 |
曰ハク | 動詞。読みは「い(はく)」。意味は「こう言った」。「曰」の後には会話文が続く。 |
此レ | 名詞。読みは「こ(れ)」。指示語で、ここでは「圉人」を指す。 |
不 | 打消の助動詞。読みは「ず」。意味は「~ない」。 |
其ノ | 名詞。読みは「そ(の)」。 |
而 | 置き字。読まない書き下さない。順接を表す。 |
⑤の文章 | |
臣 | 一人称の代名詞。家臣が主君に対して自分をへりくだって言う語。 |
請フ | 動詞。読みは「こ(ふ)」。意味は「求め願う」。 |
為ニ | 名詞。読みは「ため(に)」。意味は「~ために」。 |
数メ | 動詞。読みは「せ(め)」。意味は「数え上げて責め立てる」。 |
之 | 名詞。読みは「これ」。指示語で、ここでは「圉人」を指す。 |
令メテ | 使役の助動詞。読みは「し(めて)」。意味は「~させて」。 |
其ノ | 名詞。読みは「そ(の)」。 |
而 | 置き字。読まない書き下さない。順接を表す。 |
之 | 名詞。読みは「これ」。指示語で、ここでは「圉人」を指す。 |
⑥の文章 | |
諾 | 名詞。読みは「だく」。意味は「よろしい」。承諾の言葉。 |
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「景公之馬」和訳・現代語訳
①景公が馬を持っていた。
②その馬の世話係が馬を殺してしまった。
③景公は怒り、戈を手に取って、自らこの人を撃とうとした。
④(その時)晏子はこう言った。「この者はその罪を知らないで死ぬことになります。
⑤私は求め願います。君のためにこの者を責め立て、その罪を分からせてから殺すことを。」と。
⑥景公は言った。「よろしい。」と。
漢文「景公之馬」の重要事項
いかがでしたでしょうか。
最後にこの文章での
重要な所は次の通りです。
・再読文字がある③の文章は書き下し文と現代語訳ができるようにしておきましょう。
・指示語の「之」と「此」がそれぞれ何を指すかが分かるようにしておきましょう。
・助動詞(「不」と「令」)がある文章は書き下し文ができるようにしておきましょう。
続きは以下のリンクからどうぞ。
【山東京伝作北尾重政画『天剛垂楊柳』(寛政四年刊)を参考に挿入画を作成】